理事長ごあいさつ

豊かな老後をお手伝いしたい…
Support for wealthy aging

　私共のグループであります医療法人幕内会の山王台病院をはじめ、その他施設を加えた山王台メディカル・ケア・タウン構想の集大成として、この度かねてより強く念願しておりました社会福祉法人設立の夢がかない、それに伴って特別養護老人ホーム『ようよう』がここに誕生することとなりました。
　医療、介護保険制度におきましては、今後、予測することの出来なかった急速な少子高齢化によって、その運営や社会における負担は大きなものとなっております。
　しかし、人が生まれその生涯を豊かに全うすることが、全てのものに優先されるものと考えられます。また、女性の社会参加や家族主義、生死観の変化に伴って、自宅・家族介護は大変な負担となります。その意味で、保険制度化された介護を多くの皆様に複雑な手続きのないようにご利用して頂く努力をして参りたいと思います。今回、そのお手伝いを特別養護老人ホーム『ようよう』によって、微力ながら地域の皆様に貢献できますよう体制作りを行って参ります。
　私共の理念は、今まで社会の為に努力された方々へ尊敬の念を持って、心のこもった介護を行うことです。老化“aging”は生きるものの宿命であり、その変化を心地よく、豊かなものとしなければなりません。“anti aging”ではなく、“comfortable aging”さらに“wealthy aging”を過ごして頂くようがんばります。被爆者でありながら、命の枯れるまで診察にあたった永井隆先生の“如己愛人”己の如く他人を愛しなさいという崇高な教えを心に刻んで、スタッフ一同頑張っていく所存で御座います。また、医療法人の各施設との連携によって、無駄のない高度な介護を提供できるものと期待しております。

≫石岡医師会報141号より